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591. 定期診察(3月7日)とオフェブの飲み方

主治医が65歳で定年退職となるため、本日が最後の診察となった。
今回は検査なし、処方のための定期診察。8年間お世話になった主治医とは別れ難いが仕方ない。

前回の採血で鳥特異的IgG抗体の検査をしていて、陰性という結果になった。
IMG_6064.jpg

R3年にこの検査が保険適応となったこと
特発性間質性肺炎(IPF)と、鳥アレルギー性の慢性過敏性肺炎のCT画像が酷似していてその見分けが難しいこと
「IPFと思われている中でも、慢性過敏性肺炎の患者が多く含まれている」という説が学会で流行っていること
が理由だ。
何にでも、流行りはある。

オフェブの処方も、最初から150mgx2回/日を処方し、副作用は我慢する。100mgx2回や、1回では効果が少ない。
という風潮だった。
以前から私は「少量から少しずつ体を慣らす処方がベター。スキップしたり中断したりしても良いから、とにかくFVCが保たれている初期に服用を開始して、副作用とうまく付き合いながら続けたほうが良い」と主張してきた。

神奈川県立循環器呼吸器病センター所長の小倉髙志先生が、「臨床状態や肺機能の悪化を防ぐには、ニンテダニブの永続的な中止ではなく減量または一時的な中断を試みるべきであり、効果を最大化するためにニンテダニブはIPFの早期から投与開始すべきである」との臨床調査報告書と所見を発表したそうだ。
今後はこの処方が流行りになるだろう。

出展はメディカルトリビューン https://medical-tribune.co.jp/news/2023/0306555891/?utm_source=Pickup&utm_medium=email&utm_campaign=mailmag230307
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ニンテダニブは、日本で特発性肺線維症(IPF)、全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)、進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)に対して使用される分子標的薬である。努力性肺活量(FVC)の低下抑制効果などが示されているが、有害事象による中止も少なくない。神奈川県立循環器呼吸器病センター所長の小倉髙志氏らは、実臨床における日本人IPF患者に対するニンテダニブの忍容性および安全性を検討した市販後調査の中間解析結果をAdv Ther(2023年1月24日オンライン版)に報告。1年以内に約半数が治療を中止していたことが明らかとなった。

肺機能悪化が関連、永続的中止でなく減量・一時的中断を
 現在、2015年8月~18年12月にニンテダニブによる治療を開始した日本人IPF患者を対象とした市販後調査が実施されており、今回報告されたのは開始12カ月時における中間解析結果である。主要評価項目は有害薬物反応(ADR、ニンテダニブとの因果関係が否定できない有害事象と定義)の発生頻度、副次評価項目はFVCのベースラインからの変化量とし、治療中止の潜在的危険因子を特定する目的で、12カ月後の治療中止群と治療継続群において多変量解析を実施した。

 検討の結果、安全性解析セットの患者5,578例中2,795例(50.1%)がニンテダニブ投与開始12カ月以内に治療を中止していた。全体では3,767例(67.5%)でADRが報告され、1,356例(24.3%)はADRにより治療中止に至っていた。治療中止群2,795例中、ADRにより治療中止に至ったのは1,442例(51.6%)だった。3〜12カ月以内に治療中止となった主な原因は、肝機能異常が18.8%、下痢が13.2%であった。

 一方、12カ月時におけるFVCのベースラインからの低下幅は治療中止群に比べ治療継続群で小さかった(調整済み平均変化量±標準誤差−311.2±29.2mL vs. −104.4±10.9mL)。早期治療中止の危険因子はベースライン時のIPF重症度分類Ⅲ〜Ⅳ度(オッズ比1.29、95%CI 1.06〜1.57、P=0.012)およびFVCが70%未満(同1.75、1.44〜2.12、P<0.001)であった。なお、ニンテダニブの減量により、肝機能異常が22.8%から7.5%に、下痢が37.1%から18.9%に低下するなど、ADRの抑制が認められた。

 小倉氏らは「ニンテダニブ治療を受けた日本人IPF患者の約半数が治療開始後1年以内に中止しており、肺機能の悪化が早期治療中止のリスクと関連していた」と結論。「臨床状態や肺機能の悪化を防ぐには、ニンテダニブの永続的な中止ではなく減量または一時的な中断を試みるべきであり、効果を最大化するためにニンテダニブはIPFの早期から投与開始すべきである」としている。


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コメント

No title

ゆりりんさん

いつもありがとうございます。
小倉先生のご紹介ありがとうございます。この病院に
通い始めてまる4年になりますが、小倉先生は、食事も
休憩も取らず、朝から夜までずっと診察なさっています。
病院長になられ激務のようで、体調を心配しています。

お陰様で症状が安定しているため、最初の1年くらいは
小倉先生でしたが、その後は若いお医者さんが診察して
くれています。今の方は2年間お付き合い頂きましたが、
4月からご出身の大学病院に戻るとのこと。2年でも
ずいぶん寂しく思います。。
8年もお世話になった先生が代わるのは実に寂しいですね。


Re: No title

K太郎様
体調安定されているよし、何よりです。
新しい先生に変わりますが、また新しい視点もあろうかと思うので、今は楽しみです。

オフェブ通信

私は100㎎×2服用で油断するとゲリ気味。紅茶のがぶ飲みで先ず防御。その後服用の仕方が変わったので報告。本来食後の服用。服用直後ゲリの予兆が出るので、服用時間をずらし始め、現在はほぼ食前30分前まで移動。何故か食前に飲むとゴロゴロ言わない。さらに朝食にバナナ。バナナに変えたら便秘を心配する程。
これが、3年服用?の現時点の報告です。皆さんお元気で。

Re: オフェブ通信

経験談の共有、ありがとうございます。
工夫しながら、オフェブの服用を続けたいですね。

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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれ、京都在住

≪経緯≫
2014年12月(52歳)急性膵炎で入院。その時撮った腹部CTからIPFと分かる
2016年 6月(54歳)サルビアノール酸βの効能を知り、丹参茶500cの開始
2017年 7月(55歳)メトホルミン250mgを暫定服用
2018年 9月(56歳)オフェブ100mg/日x5日1クール服用
2018年12月(56歳)母との別れ、介護終了
2020年 3月(58歳)半年でFVC240cc減少、オフェブ100mgx2カプセル服用開始
    7月(58歳)リタイア生活開始、特定医療費(指定難病)認定
2022年 7月(60歳) 胸部CTで結節影(5mm)指摘
現在       経過観察中

≪2023年3月現在の服薬≫
オフェブ100mg x 2回
セルベックス x 2回
丹参茶 0.5L
メトホルミン250mg x 1回