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463. CTD-ILDにピレスパ®は有効か

UIPパターンを有するRA-ILD(リウマチ由来の間質性肺炎)がIPFと共通点が多いとして、それでは他の膠原病由来の間質性肺炎(CTD-ILD)に、抗線維化薬は有効なのだろうか。

再び日本医事新報社から、倉沢和宏教授 (獨協医科大学リウマチ・膠原病内科)の寄稿の抜粋である。
2018年6月であるから、かなり最新のコメントとなる。
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?page=1&id=10088

『線維化薬は,特発性肺線維症(IPF)に対し,ピルフェニドンとニンテダニブが認可され使用されています。画像的には蜂窩肺が特徴的で病理像は通常型間質性肺炎(UIP)です。

『近年IPFは損傷修復過程の異常が主病態であることが示され,抗線維化薬が開発されました。また,IPF以外の線維化性肺病変に対する有用性の報告があり,現在臨床試験が行われています。

『CTD-ILDは膠原病患者の重要な臓器病変で,その発症には炎症が重要で,治療には免疫抑制薬が使用されます。
筋炎に代表される急速進行性のタイプと,強皮症・関節リウマチ(RA)に代表される慢性進行し肺の線維化をきたすタイプがあります。
なお,強皮症はNSIPが,RAはUIPが多く高頻度で急性増悪を併発します。

『現在,慢性進行型CTD-ILDに対して,強皮症においてはシクロホスファミド,ミコフェノール酸モフェチル(MMF)等免疫抑制薬など,炎症を標的とした治療法の有用性が報告されていますが,まだ確立された治療法はありません。

『慢性進行型CTD-ILDとIPFなど線維化性肺病変の類似性より,抗線維化療法は(抗炎症療法との併用を含め)肺病変の進行を抑制する治療法として期待されています。実際,強皮症に対し呼吸機能低下を抑制したとの報告があり,強皮症およびRAに対しての臨床試験が行われています。

『抗線維化療法は線維化病変を形成する慢性進行型CTD-ILDに対してはその進行(および急性増悪の発症)を抑制する可能性が高い治療法ですが,その有用性は現在検証中です。現時点ではその使用は保険適用外で実験的治療との位置づけとし,注意深く行う必要があると考えます。』

膠原病由来の間質性肺炎は、確かに炎症がトリガーを引くが、抗炎症剤で抑え込もうとするも、炎症以外の要因による異なる進行経路がある。それに対しては抗炎症剤だけでは進行性の肺の線維化を止められない。
これをずっと目の当たりにしてきた膠原病専門医の、保険適用とのジレンマを行間に感じるのは、私だけだろうか。


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コメント

いま、おもえば、、、


2016年の増悪、入院時に膠原病関連の検査をしていたならば、スムーズにオフェブ投入とはいかなかったかもしれません。

いまのこの現実は必然なのか、偶然なのか?

自分では、切り開いた運命であると自画自賛したいところです。

想定外の事案まで切り開いてしまいましたが、、、


膠原病関連にしろ、特発性にしろ
明らかな線維化像がある方々に1日も早い抗線維化薬💊の使用が認可されることを願いたいですね。


Re: タイトルなし

ぼっちさん
2016年に増悪でしたか・・・
現時点までにぼっちさんの身に起こったことを考えると、本当に波乱万丈でしたね。
その時その時で考えられるベストの選択をしていっておられると思います。



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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています

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