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452. 急性増悪時のステロイドパルス治療 その1

今回の診察で、主治医と急性増悪時のステロイドパルス治療について話し合った。

その話し合いについて記事にする前に、「肺線維症患者の急性増悪(AE-IPF)時のステロイドパルス治療」の定義をまずはっきりしておきたい。https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=3324 参照
コルチコステロイドを1,000mg/日x3日 静脈点滴で入れる。
効果が認められれば、そのあとはプレドニゾロン30mg/日で引き継ぎ、20mgくらいまで減薬していく。

多くの場合ここからの減薬がかなり難しくなり、パルス治療後はプレドニゾロンの断薬はまずできない。
免疫抑制剤を併用し、数か月かけてプレドニゾロン10mgくらいまで、というところではないかと思う。この減薬成功例についての医療サイドからの情報はなく、ブログ情報からの推測である。

またステロイドパルスが有効であった症例は、(FVCやDLCOが比較的よく保たれている) 比較的軽症例・ステロイド未治療例が多かった。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrs1963/35/1/35_1_9/_pdf

一方、間質性肺炎とよく似た病気であるCOPDの急性増悪の場合も、ステロイドパルス治療を行うが、その量は驚くほど違う。
コルチコステロイドを靜注で60~125mgを2~4回/日)なのだ。
https://pulmonary.exblog.jp/13123424/

そしてCOPDの最低用量の120mgと1,000mgの差で、どれだけ効果に違いが出るのか?
これについて研究されたものや、エビデンスは見つけられない。多分存在しないだろう。

私は、「肺線維症患者の急性増悪(AE-IPF)時のステロイドパルス治療」については非常に懐疑的な立場をとってきた。
過去記事でも書いているが、世界的な医療先進国のガイドラインでは、「場合によって有効なケースもあるようなので否定はしないが、推奨しない」であり、日本で慣例的に行われるようになった治療方法だからだ。

「でも自分には効果があった」とおっしゃる方は多くいるだろう。
誤解を避けたいので、私の論点は以下であることを強調しておきたい。

1. その増悪は、本当に“肺線維症の急性増悪”だったのか?感染による炎症ではなかったのか?
2. 急性増悪であったとして、果たして1,000mgである必要があったのか?
という2点だ。

AE-IPFについて書いた過去記事を添えておく。
29. 私が受けたいAE時の治療 http://kinseym.blog.fc2.com/blog-entry-29.html
242. AE治療—一歩リードかガラパゴスか?http://kinseym.blog.fc2.com/blog-entry-242.html
386. 進行性肺線維症という概念 その3 http://kinseym.blog.fc2.com/blog-entry-386.html




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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています