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424. IPFとNSIPの遺伝子分析 その2

RNAの遺伝子発現を調べることが、何故病気の診断や治療解明に役立つのか、ここで少し補足説明をしておこう。

私たちの生命活動は、エネルギーを産み出しながら、タンパク質を製造し続けることで成り立っている。からだの60-70%は水分で、20%がタンパク質でできている。

線維化の材料はコラーゲンだが、これもタンパク質であり、この線維化を引き起こすシグナルとなるのはTGF-βは、「サイトカイン」と呼ばれるタンパク質である。免疫をつかさどるグロブリンも酸素を運ぶヘモグロビンもタンパク質だ。
患者が一喜一憂するKL-6も、血液中から検出される微量タンパク質に他ならない。

「核酸医薬品」カテゴリー記事を参照にして欲しいのだが、タンパク質の設計図=RNAだった。
DNAが門外不出のオリジナルとすれば、RNAはそれぞれの工程に必要なところだけを写した“コピー”だ。
当然にこのコピーも遺伝子情報を含んでいる。

健康な人では、このコピーが正常で、体の中で恒常性が保たれている。
進行性肺線維症の患者では、この恒常性が破綻しており、過剰なコラーゲンが作られ続ける。
それらは肺胞壁に堆積し、毛細血管から肺胞を遮断し、肺胞が死んでいく。結果、肺は硬くなりその呼吸機能を徐々に失っていく。

病変組織の遺伝子発現を健常なサンプルと比べると、あきらかに出現が「増大」している遺伝子と「減少」しているものが出てくる。これを解析することで、病気の進行を正しく測定できる「バイオマーカー」(第2のKL-6)の発見につながるのはもちろんのことだが、より重要なのは、エラーが特定できることで、このエラーを是正するタンパク質で恒常性を取り戻せれば、より根本的な治療が可能になる、というわけだ。

このアプローチは、がんに対するアプローチと似ている。
抗がん剤はかつては、原発臓器別の抗がん剤が使われるのが普通だった。
最新の分子標的抗がん剤は、臓器部位を問うのではなく、その人のがんの遺伝子発現で、効能が決まってくるのだ。
http://www.jfcr.or.jp/chemotherapy/department/genome/research/002.html

参考図書:「タンパク質とからだ 基礎から病気の予防・治療まで」(平野久著、中央新書)



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コメント

初めまして

昨年膠原病性間質性肺炎と言割れました. kl6 600,階段登りで息切れ 呼吸器内科で3-6か月ごと検査です  メトホルミン医師が出してくれません皆さんどのようにお願いするのですか 酸素や薬無しです

Re: 初めまして

sakuraraさん
431. 早期発見、早期絶望のコメントのところに書いています。
個人輸入です。保険外で、自己責任で購入しています。

No title

お返事ありがとうございます。ゆりりんさんの頑張り頭が下がります 記事読ませて頂いてます
何もしない経過観察に不安な思い
 出来る事始めたいと思います
結果また書きます

Re: No title

sakurara様
何もしない経過観察は、結構辛いです。
私もそうだったので分かります。
メトホルミンも良いですが、一度丹参茶も試してみて下さい。

私は漢方でいうところの「お血」タイプ--血の巡りが悪く、冷え症--でした。
私にはよく合っていたようです。
こちらのほうが、副作用がないようなので、お勧めです。


No title

有難うございます 丹参茶購入しやすいですね試してみたいと思っています

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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています