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421. ニンテダニブのドイツ臨床レポート その3

『ニンテダニブの効能は、肺の線維化を抑制して、努力性肺活量の減少量を本来の5~6掛けにする』
これが臨床現場での一般理解であるし、記事298. ニンテダニブ(オフェブ®)その11 http://kinseym.blog.fc2.com/blog-entry-298.html でも当たり前のように書いてきた。
ニンテダニブを飲んでも進行を止めることはできない—これがずっと私が理解してきたことだった。

ところが、今回の臨床研究では、9ケ月経っても努力性肺活量が「不変」「5%未満」のグループが半数を占めている!--これは大きな驚きだった。

「その1」に添付したグラフを見た時、ぼっちさんと同じように、時間の経過とともにその抑制力は減っていくのかなと思った。だが、開始時点に対する減少だと確認して、効果は継続するのだと分かった。
ただし、「効く人には」だ。

記事「その2」でつけた、各グループの推移を見ると、2-3人だけFVCが右肩下がり(減少が止まらない)の人が含まれている。
これが「効かない人」だ。冒頭の効能の数値「5~6掛けで抑制」--というのは、この効かない人の結果も含めての平均値だったのだ、と膝を打つ思いだった。

以下、私の考察である
・同じIPFであっても、ニンテダニブが効く人と効かない人は明確に分かれる
・スタート時のFVCを把握しておけば、大半は、その効能の有無を3ケ月以内に見極められる
・少数だが3ケ月後は減少して6ケ月後に上向いている人もいるので、効能の有無の判断に慎重をきすならば、半年継続して評価となるだろう。

自分がニンテダニブが効くタイプだと判明すればそれは僥倖だ。
けれど、もし効かないタイプだと分かったとしても、少なくとも「効かない薬を飲み続けて副作用に苦しむ」ということは避けられる。また次の手を早く考えられる「機会」を得られるのだ。これもまた朗報だ。



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コメント

こんばんは。
丁寧かつ、わかりやすい考察ありがとうございます。

自分の考えがいささかネガティヴでありました。おっしゃる通りニンテダニブが効果ある群の持続性が示されてますね。

9ヶ月後以降の推移をより一層知りたくなりましたが、実際のところ既に自分にはあてはまらなくなってますね。笑

自分の服薬の経緯とFVC、DLCOの推移をみてみました。良い機会をいただきましたので考察してみます。

私の場合

公開、遅くなってごめんなさい。陽気に誘われて出かけていました。

私の場合ですが、3年前からのFVC推移です。ゆりりんさんが見つけてくれたように、2015年のFVCは5.20ではなく、1.56でした(笑)。2015年がこれだけ低いということはますます不変になりそうですね。

測定年月日  FVC  予測%
2015年5月   1.56  56.7%
2016年3月   1.13  41.1%
2018年2月   0.93  34.3%

2017年は気胸などで計測していません。オフェブは2016年6月から服用しています。

この推移は緩やかな進行と捉えていいのかな?というのが私がずっともやもやしてきた所でした。今回、表と比べても不変の群に入るのなら、今まで下痢に耐えてきた甲斐がある、というもんです!一つすっきりして次に進めそうです。
自分の体の変化を数値として客観的に見れて良かったです。とても参考になりました。ありがとう!

Re: 私の場合

がみさん

公開コメントありがとう。2015年5月の数値が間違っていたので、計算をやり直しました。

2013年 2.75ℓ(基準値)があったとして*
2015年5月 1.56ℓ(△1.19ℓ/2年=△0.56ℓ/年) 急速に進行 (*2013年のFVCがもっと低ければ、年間減少量は少なくなります)
2016年3月 1.13ℓ(△0.43ℓ/10ケ月=△0.52ℓ/年)急速に進行
2016年6月 オフェブ開始 この2ケ月の間にも、上記の進行が同じペースで進んでいたと仮定すると、さらに0.09ℓを失っていることになる。
2018年2月 0.93ℓ 上記の2ケ月の0.09ℓを差し引くと、(△0.11ℓ/20ケ月=△0.06ℓ/年)となり、FVC検査の誤差も考えれば、
がみさんはオフェブ服用開始から、FVCの減少は「不変」に近いグループに属すると分析できます。

一般的にPPFEにはオフェブは有効でない、と考えられているようです。ですが、この推移を見る限りはオフェブが効いていると考えられます。もちろん惜しむらくは、服用のタイミングが早ければ..という点ですね。

主治医がおっしゃっている1ケ月休薬することで、また進行が再開するか?というと、「それは分からない」と思います。
ですが、この結果を見る限り断薬の選択は低くなったのではないでしょうか。体重も増やしつつ効能も維持する--減薬(1錠服用)の可能性のほうが大きいように思います。

私ががみさんだったらどうするかな、とずっと考えていました。
医師が許可してくれた「1ケ月の休薬」の間に、効能と副作用のバランスの見極めをするために、まずは減薬で1週間ほど様子をみるかな、と思いました。
とても冷静な(印象です)ご主人さまと色々ご相談して決めていって頂けたら、と思います。

No title

私はこれでも不変のグループに入っているんですね!
体感的には2015年の方が楽で、2017年以降の方がしんどくなっているように感じたので、てっきり進行している方かと・・・。これは肺ではなく虚弱体質になっているせいかも。
減薬の方法、冷静な(?)主人とよく相談してみますね。

Re: タイトルなし

ぼっちさん
服薬の経緯とFVC、DLCOの推移をみての考察を公開して頂ければ、大変参考になると思います。

KL-6を公開する人が多いですが、IPFの薬効の把握の世界基準はFVCです。
KL-6は炎症・増悪をキャッチするいちセンサーの位置づけに過ぎないと考えています。

ぼっちさんは、ピレスパはオフェブ後にONしたので、常にオフェブとの併用ですね。
単用で効果が高まる可能性は残っていますね。

ピレスパのFVC抑制力はオフェブよりも若干弱い、と言われてきました。
が、それは対象とする患者を真正IPF(炎症を伴わないIIP)としたからではないか、と。
要はwrong targetの問題ではないか?(ミスマッチによる過小評価と言ってもよい)
炎症を伴った(KL-6値の高い)NSIPには、どんぴしゃではまるグループがいるのではないか、というのが私の仮説でした。

Mさんの主治医はわずか5日ということで効能を全否定していますが、潮目を変えたのがピレスパではなかったかと思っています。
メトホルミン単体にどんどん悪化していく「潮目」まで変える、そこまでの破壊力があったのかは、やや疑問に感じています。

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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています