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403. 幹細胞治療

iPS細胞の移植治療や、自己の脂肪組織から間葉系幹細胞を静脈注射する治療など、再生医療は今大きく前進しているようだ。
IPFに対しても、後者は同様の研究がすでに行われているが、有害ではないが顕著な効能がない、というところだ。肺胞壁自体が肥厚化しており、毛細血管も消失していっているため、静脈注射では肝心の肺胞部位には到達せず、再生を促さないのではと推測する。

先日「脳をどう蘇らせるか」という本を読んだのだが、神経細胞の再生に多くの共通点があるように感じたので、久々に記事にしてみる。
著者である岡野ドクターは、脊髄損傷や脳卒中で不随になった患者の神経を再生させ治療ができないかを研究している。
神経細胞は、大人になれば再生しないと長年考えられてきたが、再生能力は低いものの、特定の環境化では再生する。

例えば事故などによる脊髄損傷の場合、体内では3つのステップを経る。
・脊髄損傷の急性期:受傷後1~2週間、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6など)が大量に放出される
・亜急性期:急性期後の2~4週間、マクロファージの侵入、貪食が起こり、線維性瘢痕化が起こる。これは損傷部分の拡大を防ぐ役割をする
・慢性期には、受傷部分は完全に瘢痕化して脊髄の空洞化が起こる。

急性期では炎症系サイトカインが再生をはばむ。慢性期では空洞化しているため、その部分に再生が働かない。
よって、幹細胞移植による再生効力があるのは、亜急性期という訳だ。

ないちゃんから指摘のあった武田病院の幹細胞治療は、アメリカなどで行われているIPF治療と同様で、自己の脂肪組織から間葉系幹細胞を静脈注射する治療方法である。
多分中軽度の患者が対象に選ばれているのではないか、と思う。
COPDは肺胞が脱落する病気なので、肺胞に絡む毛細血管の総面積は小さくなっている。
肺胞の再生のみでなく、血管の再生も同時に起こるのであれば、肺線維症よりも治療効能はあるかもしれない。

ただ、上記の急性期と同様に、COPD患者では、炎症系サイトカインを抑える免疫抑制剤などとの併用を用いないと、再生効力は発揮できないのではないかと懸念する。



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コメント

この場を借りて失礼します。

み〜なさんのブログのコメント欄ごらんください。

気丈に頑張っていたのに、哀しくてたまりません。

Re: タイトルなし

そらさんのブログを通して、ふるふるさんの訃報を知りました。
知らせてくださって、本当にありがとうございます。

私のブログに初コメントを入れて頂いたのが、昨年の12月のことです。
その後、ふるふるさんもブログを始められて、本当に温かでユーモアを常に忘れないお人柄が大好きになりました。
最後に握手した時の手の温かさは忘れられないし、ずっと忘れずにいたいと思います。

ふるふるさん、本当にありがとう。またいつか、そちらでお会いしましょう。

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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています

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