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395. MRG-201

新たな核酸医薬、吸引薬の開発ニュースである。
miRagen社は MRG-201という新薬を開発しており、2017年ヨーロッパ呼吸器学会国際会議(イタリア開催)でのポスタープレゼンで、肺線維症のラットに対して経鼻投与し、ターゲット遺伝子の活動をほぼ無効にできたという内容を発表した。

進行性肺線維症の発症要因の一つとして考えられる遺伝子変異。
肺線維症の患者では、miRNA-29が異常に低く、この低下が肺の線維化を促進すると研究者は考えている。
MRG-201はmiRNA-29の働きを疑似するもので、アゴニストとして働く。
miRNA-29が結合する相手方mRNAは、コラーゲン等の細胞外マトリックスの異常堆積を抑制する機能を持つという。

動物試験では、肺の繊維化が改善した、という結果が出ている。
また、MRG-201の吸引により、成分の大部分が被験動物の肺に到達し、肺以外の細胞からは成分は検出できなかった。
つまり、副作用の心配は最小限に抑えられるということを示している。

以前ボナック核酸の記事(109. RNA干渉で、悪循環を断ち切る)中で、「siRNAを投入すると、mRNAのエラー部分だけ分解され、該当するタンパク質が合成されなくなり、遺伝子エラーの悪循環を断ち切れる」と書いた。
siRNAとmiRNAはともに、mRNAに結合してその効力を発するのだが、結合の仕方と、結合領域が異なるようだ。

MRG-201は、まずはより効果を確認しやすい皮膚線維症をターゲットに、その安全性を確認するフェーズ1の段階にある。
http://investors.miragen.com/file/Index?KeyFile=2000298964
今後の開発スピードアップを期待したい。



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プロフィール

ゆりりん

Author:ゆりりん
1962年生まれの56歳、京阪神に生息。
2014年12月末にIPFの告知を受けてから、経過と探求の日々を綴っています

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